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kyamanekoです。IT、思想、哲学、心理学などの記事を書いています。

要注意! 誤読される文章の3つのパターンはこれだ

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メールや手紙などの書き方ひとつで、大きなトラブルに見舞われることがある。

大きな僕の茶色い首輪をした犬と散歩をした。』こんな文章を書いてしまったことはないだろうか?

油断をするとついつい、上記のような誤解を招く文章を書いてしまうことがある。

そこで今回は、勘違いを与えてしまう文章表現のパターンを、3つに大別して解説したい。

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読みやすい文章を書くための、たった3つの重要なルール

読みやすい文章にするための、たった3つの重要なルール

最近本棚の整理をしたところ、以前に買った、文章力上達系の本が色々出てきた。

丸谷才一や三島由紀夫などの文豪が書いた『文章読本』が10冊近く。
その他、日本語表現の辞典や、悪文矯正マニュアル的なものまで。

以前は各書籍のノウハウを頭に詰め込もうとがんばっていたが、覚えるべきノウハウが多すぎて混乱する一方だった。

そこで僕は、様々な文章力上達のノウハウを凝縮&厳選して、3つのルールに整理して実践するようになった。

今回はそんな僕のルールを、『読みやすい文章を書くための、たった3つの重要なルール』として紹介したい。

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あなたの書評が今日から変わる! プロの批評術11選

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僕は数年間、書籍の批評を学ぶ講座に通っていた。

そこでプロの批評家から学んだ知識は、僕の読書生活を一変させた。

今回はみなさんに、僕が学んだ技術や考え方を紹介したい。

批評の勉強をするまで、僕に足りていなかったものを軸に整理したので、もし参考になることがあれば、取り入れてもらえるとうれしい。

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【感想】精霊の守り人 上橋菜穂子 - 日本人の心に寄り添う本物のハイ・ファンタジー

【感想】精霊の守り人 上橋菜穂子 ~日本人の心に寄り添う本物のハイ・ファンタジー~

ドラマがスタートして注目を浴びている「精霊の守り人」の原作小説を再び読んだ。

本作は和製の本格ハイ・ファンタジー小説として知られ、児童文学でありながら大人にも人気がある作品だ。本作「精霊の守り人」から続くシリーズは「守り人シリーズ」として、アニメ化などもされている。
ゲド戦記や指輪物語のファンだった僕は、5年ほど前に本作に出会い、和製ハイ・ファンタジーの可能性に未来を感じたものだ。

正直なところ、海外のハイ・ファンタジー作品を読むとき、僕は西洋的な文化土台を無理矢理理解したつもりになって、微妙な偏頭痛をこらえながら読んでいた。

そんな苦労をせずに済む、和製ハイ・ファンタジーが存在することは、とてもうれしいことだ。
僕が子供の頃に出版されていたらよかったのに、と強く思う。
(当記事にはネタバレを含むのでご注意を)

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博士の愛した数式 - 感想とあらすじ (小川洋子/新潮文庫)

【感想】博士の愛した数式 小川洋子 ~人生の公式はゼロの調和の中に~

今回は「博士の愛した数式 (小川洋子/新潮文庫)」の感想とあらすじを紹介したい。
僕が本作に出会ったのは、四年ほどまえのことだ。その頃にはすでに小川洋子のファンだった。

本作は小川洋子作品の中でもハートフルで穏やかな作品なのだが、それでもやはり、まごうことのない小川洋子作品なのだった。

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【感想】感覚表現辞典 中村明 ~物書きのための名リファレンス~

 【感想】感覚表現辞典 中村明 ~物書きのための名リファレンス~

最近買った本に、感覚表現辞典(中村明著)というものがある。
日本の小説や漫画の中で使われている様々な感覚表現を、辞典として集めたものだ。
日頃書き物をする方や、文章表現に興味のある方にオススメだ。
一見当たり前に思われる描写が思いがけず輝いているのに気づかされたり、まさに名文、という描写に出会えたりする。

感覚表現辞典 [ 中村明(1935-) ]
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【感想】精神的クライムサスペンスの絶品 ~避暑地の猫 宮本輝~

【感想】精神的クライムサスペンスの絶品 ~避暑地の猫 宮本輝~

「避暑地の猫」は、高校生のときに書店で見つけた。

装丁がかわいらしく、タイトルも上品だったため、「ほんのり、ゆるーく楽しめそうな小説だ」と、裏表紙のあらすじをきちんと読まずに買ってしまった。それもなぜか、吸い寄せられるように、だ。

僕はこれまでに、幾度もこの本を読んだ。

はじめて読んだのは高校生のときだったが、当時は衝撃と恐怖に打ちのめされた。

社会人になって読んだときは、さまざまな登場人物たちの哀愁が身に染みた。

そして最近になって読むと、宮本輝の、人間に対するあまりに深い洞察眼に、愕然とさせられた。

緻密に構成されたサスペンスでありながら、恐ろしいほどの人間分析がなされた、文学性の高い作品でもある。

それはそれとして、とにかくおもしろい。おもしろすぎてどんどん進んでしまうのだが、ふと足を止めると、底なしの人間の暗部に引き釣り込まれそうになる・・・・・・そんな作品だ。

僕が高校生のときにこの本と出会ったことが、幸運だったのか悲運だったのかはわからない。なぜなら、この作品のせいで軽く人間不信になり、かつ、一時期は別の作品が幼稚に思えてしまうようになったからだ。

※念のため書いておくが、この記事には”ネタバレ”を含む。これから読むつもりの方は、注意されたし。

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